幸せは、あなたにとってはおいくら?
川村元気さんの「億男」
映像の世界が出発点の川村元気さんが書かれた小説。
とっても面白く読めました。
川村元気さんが関わった映画は、今までも必ずヒットしていました。
きっとプロデュース力があるのでしょう。
この作品も映画化され、今年の秋にはお披露目されるようですので楽しみです。
「電車男」 「告白」 「悪人」 「モテキ」などの作品、良かったですね。
図書館に勤めながら、夜はパン屋の工場で働く主人公。身内の借金を引き受けてしまったのです。奥さんは娘さんを連れて家を出ていきます。
その主人公がひょんなことから宝くじを当てて、3億円を手にします。
それからが、この作品の面白いところですが。
私は最初の章からはまってしまいました。序章のはずですが、ぷっーと吹き出しながら、涙があふれてきます。
主人公が別れて暮らす一人娘の誕生日祝いをしようとレストランで待合せするのですが、
主人公は奮発してコース料理を予約しておきます。ところが9才の一人娘は、
飲み物は、無料の水でよいと言い、お料理はいらない、ライスでよいと言います。
あたりを気にする主人公を無視して、持ってきたフリカケをライスにシャラシャラかけて、シャカシャカと食べる娘。
私は、ぐっと涙があふれました。
よくまあ、こんなことを思いついたものだと作者に感心して、また、このしっかりした一人娘に感心して。
解説文をこの作品の映画が出演する俳優の高橋一生さんが寄せています。
その解説文もとっても良いです。
一見、女性的にも見える高橋一生さんの礼儀正しさや、男っぽい性格がよく出ている解説文でした。
また、ただいま、募集中です。
わずか、20文字で、あなたにとって
幸せはいくらで買えるか、また、その理由を20文字で表現する。
一人1作に限るそうですので、吟味して応募するとよいです。
20文字で、優秀作には百万円は、嬉しいですね。
まだまだ暑い日が続きそうです。
夏バテしませんように。
熱中症、注意して下さいね!