昭和53年発行のもので、すでに廃版になっているはずですが、多少編集されたものが文庫本になって出版されています。
書棚にあったものなので、家族が読んで、私にも読むようにと残されていたのでしょう。
今のものとは違い、小さな字でページの中は
びっしり埋っていて、読了するのには時間がかかってしまいました。
書くにしても、読むにしても、まずは、
丸谷才一さんの『文章読本』を読んでおきたいとは、50代、60代の人達から言葉を変えて言われていて。
数年前にざあーと通読はしていたのですが、
今回は先週末から、毎夜2時間くらいづつ、しっかり読んでみました。
芥川賞をはじめとして、文学界のあらゆる賞をとられている丸谷才一さん、批評や評論でも、厳しい仕事振りだったようですが、
とにかく名文、名作を読みなさい、また、
伝えたいことは何かをはっきりさせること、
流行り言葉を書き言葉として使う場合の姿勢など、、厳しいなぁと思いながらも、
昭和も終わり、平成も終わる、世の中変わっているのよと思いながらも、、とても勉強になったと思います。
この一冊の中に、名作、名文としてあげられている作品は多く、引用して例として示してあるので、理解しやすかったのですが、
同じ作家でも、私が読んでいなかった作品も何作かあり、今後の読むべき本としてリストアップしました。
村上春樹さんの才能をいち早く見出だしていたという丸谷才一さん、小説としての作品は少ないのは、推敲に推敲を何度も何度も重ねたのかもしれないなぁと。
少し時間はとられましたが、良い本を読めたと満足です。