下重暁子さんの「極上の孤独」
タイトルもさることながら、読み終わると、
孤独って、案外素敵なことよと思える一冊。
下重暁子さんは、元はアナウンサー故か、
多くの芸能人を登場させて語っているので、
言わんとするところが、非常にすんなりと伝わってきます。
孤独は寂しい、下手をすると悪のようにも見られがちで、そこを、明確に否定してみせてくれています。
美空ひばりさん、山口百恵さん、安室奈美恵さん、サッカーの中田英寿さん、
みな、その道ではトップに登り詰めた人達です。若くして孤独を知っていたからこそ、
大衆を魅了できたのだ、孤独は成熟した大人こそが得られる極上の境地であると、説いています。
共感するところの多い一冊でした。
⭐️ 大きな決断をする前に人に相談するな
⭐️ 孤独を知らない人に品はない
⭐️ 孤独を知る人は美しい
⭐️ 組織のトップはみな孤独
などの章は、なるほどと思いました。
下重暁子さんの文章は、伝わりやすい、あっさりとしたもので、さらさらと読めます。
昨年亡くなった野際陽子さんとは、同じアナウンサー仲間でもあり、仲良しだったとかで、野際陽子さんに触れた個所は胸を打ちます。
下重暁子さんには、ずっと長生きしていてほしいと願います。まだまだ書いてほしいと思います。一人強く生きる術について。
今年の3月に出版されたばかりですが、非常に人気があるようで、
特別コーナーを作って展示している本屋さん、また、通路の真ん中にワゴンを置き、
この本だけを積んであった本屋さんも。
私も、つい手を出して買ってきましたが、
良い一冊だったなぁと。
本が売れない時代といわれて久しいですが、
売る努力をしている本屋さんは、いつも本好きで溢れています。
どんなことも、努力、たゆまぬ努力だなぁと。