傍目八目

日々の思いをつらつらと

金子みすゞさんの詩


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「お日さん、雨さん」


   ほこりのついた
   しば草を
   雨さんあらって
   くれました。

   あらってぬれた
   しば草を
   お日さんほして
   くれました。

   こうしてわたしが
   ねころんで
   空をみるのに
   よいように。

      
 

詩人の金子みすゞさんが、もっと長く生きていてくれたら、こんな愛らしい詩が、もっと、もっと残されていたのですね。


 

     「蓮と鶏」


   泥のなかから
   蓮が咲く。

   それをするのは
   蓮じゃない。

   卵のなかから
   鶏とりが出る。
     
   それをするのは

   鶏じゃない。

   それに私は
   気がついた。

   それも私の
   せいじゃない。
 

 

 この詩は哲学的ともいえる内容です。


自然の強さ、不思議さ。
人間の力の及ばない世界を描いているのでしょう。

 

金子みすゞさんの生涯を思うと、切なくなります。不幸の中から、このような素晴らしい詩が書かれたことにも、天才性をみることが出来ますが。

離婚した夫に子供の親権は与えたくなかったみすゞ。自分の母親に子供を託したいとする遺書を残して、服毒自殺。

どんなに悔しくて、辛かったかと想像するだに、、なんとかならなかったのかと。

 

本当に才能のある人は、案外、叫ばないのですね。前に出ようとはしない。

守るものがあるかないかで、退く必要もあったのかと。それが、当時としては精一杯の守り方だったのかと。


 

   「みんなをすきに」

わたしはすきになりたいな、
何でもかんでもみいんな。

ねぎも、トマトも、おさかなも、
のこらずすきになりたいな。

うちのおかずは、みいんな、
かあさまがおつくりなったもの。

わたしはすきになりたいな、
だれでもかれでもみいんな。

お医者さんでも、からすでも、
のこらずすきになりたいな。

世界のものはみィんな、
神さまがおつくりなったもの
 

 

この詩は、小さな頃から聞かされて、耳から覚えた詩です。あまり、意欲的に食べなかった私に、
食べ物に感謝しなさいという意味で教えたようですが。

 

気持ちがキレイな人だったのでしょうね。
お医者さまからカラスまで好きになりたいなんて。

 

 

上記の詩3作については、私の記憶に頼っておりますので、、。万が一、一部間違いがあるやもしれませんが、お許しを。

 

にわか雨がありました。
ザザーッと。
すぐ晴れて、青空が。

それで浮かんだのが、金子みすゞさんの
「お日さん、雨さん」です。

好きな曲が友達の人も、私はきっと詩が友達ですね。