傍目八目

日々の思いをつらつらと

雪が降った4月2日


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昨日と今日と、一時的でも雪がわさわさと降って、山景色も少し白くなりました。

 

今日は、どこへ行っても元号の話で。

決まったものを、ああだこうだ言っても、どうにかなるものでもなく。

慣れることですね。「令和」に。

 

慣れると、素敵な元号に感じるはずですから。

 

 

静かに暮れた1日で、特別書くこともないので、他サイトで公開中の創作を。

 

15万字ほどの、ある程度長かったものですが、3万字ほどに削ってあります。

小説投稿サイトに公開していたものを、ふくらませて、15万字ほどにして、社内専用ネットで
公開していた、いわゆる、お仕事小説、成長物語です。

 

    
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    「淑子の誤算」 No.1


 入社して2年が過ぎた。 
会社ってこんなものなのだろうか、何故私だけが。 
最初の1年は、大会社ともなれば、あらゆる部門があり、こんなものだろうと疑問にも不思議とも思わなかった。 
それが、社内に仲良くする友人が出来ると、何かが違うと思うようになり。   
特に女子社員については、そうそう所属する部門の異動は無いようであり。 
私だけが何故と考えるようになってしまった。
    
入社して営業部のマーケティング課に配属になり、なかなかに楽しく一生懸命に働いていたはずが、半年後からは秘書課に転属になり、女ばかりで、多少は美人なのはよいけれど底意地の悪いお局さんがいて、少しイジメられた。 
 
淑子は2度は我慢したが、3度目にネチネチ始まった時、そのお局さんを叩き潰した。言葉でも、拳法でも。 
その底意地悪いお局さんは退社したが淑子は何のお咎めもなく今に至っている。  
秘書課の人達は揃って、淑子にありがとうと礼を言い。そもそも、何故にそんなお局をのさばらしておいたのかが理解できなく。  
そしてまた半年後には経理部管財課へ転属になった。
  
その頃から変だなあと思い始め。   
管財の仕事は朝から晩までパソコンとにらめっこで、目薬が離せなくなった。肩もこるようになり、運動不足のせいか、ストレスで甘いものを食べ過ぎるせいか、お腹周りが、心なしか、ぼってりしてきて。 
会社の女子社員のユニフォームはミニタイトの身体にフィットした濃紺のテーラードスーツ。胸元が気になりそうだが、中には何も着ない。 
淑子はウエストが少しきつくなり、スカートの鍵ホックをギリギリまでに直した。
  
ここの仕事は自分に向かないと思い始めていると、また半年後は海外事業部へ転属になった。   
そこは、男ばかりで、いわゆるモサ、凄い体格で、柔道だったりボクシングだったりを得意とする男、ないしは、ひょろっとナヨナヨしていて、しかし、語学が何カ国か話せて書けて読めて、
見た目はイケメン、そのような両極端のタイプの男達が表面的には仲良く、和気あいあいと仕事をしていた。  
モサタイプとひょろひょろタイプを組み合わせて海外に行かせているようで、淑子は、自分は女だから、きっとモサタイプと組むのかと予想していたが、相棒になったのは色白ひょろひょろの男だった。
  
昼休みに近くの蕎麦屋で母親と蕎麦を食べている色白ひょろひょろの姿を偶然見てしまった淑子は、ぞっとしてしまった。キモイと。ひょろひょろの母親って、ケバケバおばさん?? 我が子よ、可愛い我が子よと、うっとり顔のケバケバおばさん。品性ゼロ。


海外事業部といっても、配属になってすぐ海外に出される例は無いと聞いていたので、事務所の中でデータ整理をしている内にまた、どこかへ転属になるに違いないと、半分は諦め、半分は、どうぞどうぞ、お好きにして下さい、私を辞めさせたいのかもしれないけど、私は3年間は辞めない。
あと1年半は辞めないよと、気持ちがやけに据わってきていた。
     
配属されて1か月、そのひょろひょろ男、たぶんマザコン、いい年をして、こっそり会社に訪れた派手な母親と、蕎麦を食べながら、ママ、ママと呼んでいる、淑子にとっては、理解の範疇外の男、三井とブラジルに行くことになり。
  
コーヒー豆について、現地事務所の様子を観察し、契約農場も実際に足で視察してくるようにとの事だったが、他の農場も視察して良しとなれば新しい所と契約も良しとの事。
  
淑子は三井という男は好かないが、とにかく、会社のビルに来なくてよいだけでも気分転換になると思った。
     
人間は面白いと思うのは、相手を嫌いだ、イヤな奴だと思っていると、相手の方も、こちら側を、大概は、同じように感じることが多い。 
 
淑子と三井もそのようで。  
 成田で待ち合わせしていたのはよいが、三井はまたまた派手な、いい年をしてツケマツゲに茶髪の母親と来ていた。
開口一番が「遅いですね!!」 「はぁ?!!」 「1時間以上時間があるじゃない!!」 

なんだこの男!?と思うが、一応は先輩になる故、黙っていると、派手派手ママが、息子を宜しくお願いしますと頭を下げる。 
 
狂ってるおばちゃんだと思うが、またまた、黙って会釈だけはする。 
そして、2週間の出張にバカでかいトランク。
何をそんなに入れてきたのかと淑子は自分のボロくさい三井の半分の大きさのトランクをさっと引き寄せ、荷物を預けてしまいましょうと先に歩き出し。
  
ええーと、三井は先輩には違いないが、入社して3年目ということは、私より1才年下かと、、浪人をしていなければだが、、一人っ子だろうな、、新品らしい、高価なトランクを大切そうに押して後に付いてくる。  
横には派手ママがピタッと張り付き。    
それだけで、気持ちが滅入ってきて。
出張なぞ、一人で十分と考えていたが。  
この三井は、ブラジルには詳しいらしく、何度かブラジル出張経験はあるとか。語学が堪能が取り得らしいけれど、淑子は好かなかった。

 

 

・・・・・・・・・・・・・つづく・・・・・・・・・

 

 

   こちらは、まだしばらくは寒い日が続きそうです。4月ですが、コートも冬仕様のものです。  春はまだまだですね。