傍目八目

日々の思いをつらつらと

円地文子を読む


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円地文子さんと聞くと、私は源氏物語を思い出すのですが。

 

「小町変相」は、舞台女優が主人公で小野小町の物語を舞台化して演じようかというお話です。

恋話。  主人公はすでに60才を過ぎた女性です。女優さんにしても、名前が《後宮麗子》。なんとも、わけありっぽい名前にしていて。

 

文庫が1977年発行ですから、単行本で出版されたのは、もっと前のはずで、随分古いものです。

家の書棚にあったものですが、ちっとも傷んでいないので、捨てずに残してあったのかと思いますが。

 

円地文子さんの文章は、本人がだらっと文章の中に入りきらないのでしょう、一線をおいて書いている感じがして、とても読みやすいです。

 

この作品は、古典でもなく、一般世間のお話を書いているのですが、

かれこれ40年は前に出版されたもので、

背景は古い感じもするのですが、私が感じたのは、

昔の文学者は、キーボードを打つのじゃなくペンで原稿用紙に書いたのだと考えると、

大変な作業だっただろうなぁと。

 


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愛について、性欲について、しっかり触れていますが、目線が気持ち悪くないのです。

女の業のようなものを、さりげなく書いてあります。

 

なかなか面白く読めました。

 

お昼休みに、いつもの小さなカフェでパスタを食べながら、この本を読んでいると、カウンター越しに、

「あら、円地文子を読んでるの?

読み終わったら、私に貸して下さる?」

とママさんが。

 

恋愛小説好きのママさんは、若い頃、円地文子さんの作品はよく読んだとかで。

 

1905年生まれで、1986年に81才で亡くなっています。

虚弱体質だったようで、学校も休みがちだったとか。それで、女学校を中退して、あとは家で大学教授のお父さんが教育したようです。でも、学者の男性と結婚して81才まで生きて、沢山の文学作品を残したのですから、

人間は無理をしないのが一番良いのではと思ってしまいます。

 

内容を細かくここに記すつもりはありませんが、

円地文子さんは、この作品で何を言いたかったのだろうか。

醜い男、顔が醜い男の執念、

愛に対する醜い男の執念だろうか、

孤独についてだろうか、

満たされているようで主人公は孤独地獄にいる、

 

醜い男と、主人公は同じく孤独、

 

少なくとも、男女の愛は、難しい、

肉体的なものが加わると、さらにややこしい、、その点だけは、はっきり感じ取れました。

 

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鼻水がスッキリすると、頭のぼんやりも抜けて、食欲も正常になり、風邪は私から抜けたようです。