日々の思い

日々の思いを

「 読書は趣味というより日常 」

今週のお題「読書の秋」




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本は私にとっては友達でもあり、本そのものは宝物。読書は日常で、さあ、本を読みますと気張るものではない。
普通に、毎日、ちょっとの時間にちょこちょこと読む。
小学校の1年生から、年に百冊。ほぼ、毎年百冊は最低でも読んできた。
1年生の時の担任の先生が、何気なく私を図書室に連れて行き、そのように言ったはずで。
その女の先生は、読んでおくと良いと思う本も示してくれたはずで。
一種の習慣のようになった読書だった。

毎年処分する本があっても、とても沢山の本に囲まれて暮らしているのは、その習慣になってしまっている読書のせいだろうか。
ジャンルに拘りがないので、私の書棚は夏目漱石が数冊並んでいる横に、ジャック・ヒギンズが数冊ならび、その隣に山本周五郎という感じで。
画集があったり、絵本も詩集も。

最近感じるのは、好みが一般的な小説、物語ではなく、随筆、エッセイの方が読んでいても楽しめるようになったように。

作りものより、事実のほうが読みごたえがあるようにも。

宮本輝さん、小川洋子さん、須賀敦子さんなどのエッセイが好き。須賀敦子さんと同年生まれの向田邦子さんのエッセイも非常に読みやすく、分かる、分かるとなる。



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強い父親、家庭の中で明らかに父親が大黒柱、、そのような家庭で育った須賀敦子さん、向田邦子さん。書かれた随筆を読むと強い父親が存在する家で育ち、厳しい父親を恐いと思いながらも、父親の自分への愛情をしっかり受けとめているのが解る。

須賀敦子さんも、向田邦子さんも、自我を貫いた人。
いわゆる、時代的に考えると、非常に強い女性だったのではと思う。

くだけているようで、品のある文章は読んでいても清々しく。


そんな中で、大切にしている本で、キノブックスの『 本なんて』があります。
2015年7月に初版。エッセイ集、随筆集。
本好きにはたまらない一冊です。
52篇の物語、作品が集録されていますが、すべて過去になんらかの作品として発表されているものを集めてあり。

編集者さんの姿勢を感じます。良いものを後世に遺したいという姿勢。

それぞれの作品のタイトルに本なり読書なりが入っているとは限らないので、
編集者さん達は、よく本を読み、記憶している人達なのだと。感心してしまいました。



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作家と本にまつわるお話。

五十音順でも、生年順でもない。
トップに須賀敦子さんを配していて、ちょうど真ん中あたりに、紙の色を変えて芥川龍之介さんを配しています。
これだけの作家さんの文章を並べる際には、相当に苦慮されたのではと思います。順番は大切ですから。

その配し方がなかなか良いのですね。
1作読むのに、長い時間は必要ないので、ちょこちょこタイムに読め。単行本でありながら装丁が、軽い作りになっているのでバッグにいれて持ち歩いて、すき間時間にカフェでも読めた本です。

作家ともなると、それぞれに強い個性がありますから、本にまつわるといっても
書き方に個性が出ます。アンソロジーの良さは、読みながら比較できることです。

現代ですと、紙の本でなくても、電子書籍もあります、インターネットではSNSで、短い小説を書いている人、ブログではプロの人も、エッセイ的に日常を書いています。パソコンが無い時代、テレビも無い時代ですと、書物の大切さは、多分、現代の数倍はあるのではと思います。

芥川龍之介さんの『 田端日記 』を読むと、、朝起きて、朝食すませて、ちょっと本を開く、散歩に出て、戻るとまた本を開く、、、、。
今の時代に芥川龍之介さんが生きていたら、、本ではなくパソコンを開くように感じます。 読書するぞーという気負いなく、特にするべきこともなく本でも読もうかという感じに受け取れます。

須賀敦子さんの『 塩1トンの読書 』は、イタリアのいい伝えに読書をなぞらえたお話で、名文です。

人を知ろうとしたならば、互いに塩を1トンも舐めなければ、分からないだろうという、、実に実にです。



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小川洋子さんは読書家として知られていますが、50作品、国内外の名作をあげて、読書にまつわるエッセイで、同じ作品でも、私とは受ける感じは違うものだなぁと思った記憶があります。
丁寧に丁寧に本を読んできた人だなぁと。とても良い読書案内になっているように思います。

宮本輝さんのエッセイで、『 本を積んだ小舟 』が、印象に残っています。

本を読む背景の描写が素晴らしく、宮本輝さんの青春時代がよく分かる作品で、読書にまつわるエッセイですが、私は、宮本輝さんの自伝的な感じで読めたように覚えています。


こうして、記憶をたぐってみると、エッセイが好きですが、本にまつわるエッセイが好きなのだなぁと気付きました。

本が好きだから、読書が日常だから、作家さんの読書に関する、本に関するエッセイは楽しく読めるのだなぁと。


紙の本が売れなくなってきているらしく、、でも、私のように、電子書籍も読むけれど、やはり紙の本が好きな人間はまだまだ沢山いるはずで、出版社さんには、売れればいいやではなく、本当に後世に遺してゆきたい作品を丁寧に作ってほしいなぁと願っています。